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風来坊のコラム  

 日記とは違う風来坊のコラムです。


No.4 5年3組魔法組の思い出

今年に入ってからYouTubeの東映チャンネルで放映されている「5年3組魔法組」を見ています 。
当時、同年代でしかも5年3組だった私はとても懐かしく、印象的な番組でした。
魔法組の5人が魔女から貰った魔法のバッグにはいっている不思議な道具。普通に使えばいたずらや騒動を巻き起こす道具なんですが、魔法組のみんなは「この魔法の道具をどうやったら正しい使い方ができるか」という事を考えているところが素晴らしいです。
脚本を書いている人の心意気ですね。
 「メタモライト」という本型のライトを使うとどんな物にも変身できるという魔法があり、2週連続で登場した回があります。これがとても素晴らしい内容でした。
 一つは「魔法屋敷と言われる家に住んでいるおばあさん。孫を亡くして心が縛られていて『魔女』と呼ばれていました。魔法組のメンバーは直接魔法でどうかしようとせず、メンバーの妹をメタモライトを使って亡くなった孫に変身させておばあさんの心を開く」というとても素敵なお話。
 そして二つ目は「魔法組のメンバーの女の子。お母さんが亡くなっていて、お父さんも弟も面倒かけっぱなし。がまんできなくてどうしてもお母さんが欲しくて禁断の魔法『マンガンキー』を使って願いをかなえます。しかししっぺ返し(マンガンキーはなんでも願いが叶うけど、かなった願いに応じてしっぺ返しがある)でとんでもないお母さんが登場。魔法組のメンバーと担任の先生の力で追い出します。そして最後に女の子がメタモライトを使って亡くなったお母さんになりお父さんと弟に『やっぱりお母さんはただ一人。亡くなったお母さんだけ。お母さんはいないけど家族で頑張ろう』と目覚めさすのです。
 両方ともありがちな内容ですがお話の作り方がとても上手なんです。主人公の子供達の演技力はつたないですが脚本が良いと素晴らしい内容になるのですね。
 私の思い入れがある「5年3組魔法組」、DVD化はされていないので気になる方はぜひYouTubeで検索して見てください。
大人が見るときっと自分の小学校の時を思い出しますよ。


No.3 あの夏の思い出

 今年の夏は本当に暑かったですね。
毎年「私の小さい頃は灼熱の太陽でこんなに夏が短くなかった」という台詞をどれだけ言ったことか。今年の暑さは私が生まれてから一番の暑さだと言われているので夏の最上級だったのですね。でもやっぱり昭和50年代の夏の方が暑かった気がします。

 その小さい頃‥じゃあわかりにくいので私が小学校四年生の頃にしましょう。
夏休みにはラジオ体操で公園に集まるのですが、『草むらを通ると朝露で靴が濡れるから通らない』というのがありました。「朝露」、なんて良い響きでしょうか。この十数年、経験無いです。
 ラジオの深夜放送を朝まで聞いてしまい眠れず、こっそり家を抜け出して散歩をしていた時があり、そんなときはなぜか朝靄が立ちこめていて、なにかしら不思議な雰囲気。
家からちょっとしか離れていない、あまり通らない路地を曲がると今まで見たこともない家並み。うっそうと茂った木々に昔懐かしい家が。
「へえ、こんな家があるんだ」
と見ていると同じ年の子がひょこり現れるのです。
初めて見る子なんですがなぜかよく知っている気がして一緒にラジオ体操が始まるまで公園で遊び、ラジオ体操をして「またね!」と分かれました。
そして灼熱の太陽の下でもう一度あの家を訪ねようとしても決してたどり着けない。あの路地はいったいどこだったんだろう‥。あの子は誰なんだろう‥。
なんて経験もあります。

 私は本当に外で遊ぶのが大好きな子でした。なので学区越えして遊ぶのは当たり前、知らない子とも遊んでいました。それも子供の行動範囲からしたらとてつもない遠い所で。
こうやって昔の思い出を書いていると沢山思い出します。
しかし、この思い出は本当に経験したのか、それとも考えすぎで夢とごっちゃになってしまったのか自分でも分からなくなります。
でもひとつだけ言える事はそんな不思議な経験を何かの拍子で思い出せることです。
あの朝露のつめたさ、知らない子の笑顔など当時の匂いと一緒に思い出すのです。
数十年前に実家に帰ったとき、その思い出の町を探訪したことがあります。
もしかしたらあの子と会えるかもしれない、なんてね。その時私はあの夏の日の子供に戻っているのです。

いつかは会えるかな、あの子と。

風来坊


No2 桜のつぼみと万年筆

 4月になって桜を見ると幼い頃の思い出が蘇ります。
私が小中学校、中学2年生の秋に引っ越してしまいましたが、当時住んでいた家の前にとても立派な桜並木があり、毎年この時期になると桜が見事に満開になり新入学生や新入社員をお祝いしてくれました。
桜が咲くという事はその前に「つぼみ」があると言うのは当たり前なんですが、私は咲いている桜より「あともう少しでほころびそう」なつぼみ桜の香りが大好きです。
 桜は匂わないと言われますが、そんなことありません。私にはとても懐かしい、あまづっぱい‥と言うのは無いけど、
『ほらね、春が来た!』という香りなんです。

 小学1年生になり、初めて登校したときの思い出。
ワクワクしながら学生服を着て登校した中学1年生の思い出。

などなど、桜の香りは私の記憶を呼び覚まします。
先日、割と低いところにある桜の横を通った時、「まだいちぶ咲きだな‥」と思って見ているとほのかな桜の香りがしてきて、

「あ、この香りは‥。懐かしい香りだな」
「そうそう、自分が入学式の時こんな香りがしていたな‥」
「あのときの家、どうなったかな。あの桜は元気かな」
なんて思い出して一人ほほえんでしまいました。

さて、今から数十年前に休刊になった月刊学習雑誌「中一時代」(旺文社)と「中1コース」(学研)があり、年間予約すると万年筆がもらえました。
あこがれの万年筆‥とても欲しかったので「中一時代」を年間予約して当時人気だった野球選手の万年筆、「王選手のサイン入りホームラン万年筆」をもらいました。
ちなみに「中1コース」はピンク・レディーのサイン入り万年筆でした。

 万年筆は大人へのパスポートのように見え、ほとんど勉強をしないバカな子供だった私ですが、それから万年筆で毎日日記を書くようになりました。
その王選手のサイン入りホームラン万年筆は高校生まで使い、その後1000円ぐらいのバッタ物万年筆を購入。大学のレポートは万年筆かボールペン使用を指定されていたので大学2年生で初めてPILOTの18Kの万年筆を購入、そして現在でも使っています。
今でも万年筆で書き物をしますが、万年筆のキャップを開けてペン先を見るたびに、なにか分かりませんが不思議な感情がわき起こってきます。

桜の香りが私の鼻をくすぐるこの季節になると、くしゃみと鼻水‥じゃなくて、桜と万年筆の思い出が蘇ります。

風来坊


No.1 ガードマン

 ガードマンってやったことありますか? ちょっと前までは「髭ダメ」「女性ダメ」とか色々うるさかったのですが今は髭もおばさまもおねえさまもみんな働いています。
 さて、なぜいきなりガードマンの話をしたかというと久しぶりに『ガードマン』を見たのです!!
 そのガードマンは地面に座り、空き缶‥じゃなくて紙コップを前に置いて正座しています‥。
そうです、ガードの下で「物乞い」をしている人‥私は名付けて「ガードマン」と呼んでいます。

 最初に見つけたのは2009年に入ってからで、みなとみらい線の元町・中華街駅に行く地下通路。
地下通路を駅に向かって歩いていると人が座っているのです。よくよく見ると目の前に紙コップがおいてあり、身なりはそんなに悪くない、ちょっと薄汚れた40代後半から50代前半のおじさん。正座してじっと動きません。
この地下通路は観光名所に出いるする場所なので結構人が行き来していて、みんな「??!!」という顔をして通り過ぎていきます。
私もみんなと同じく通り過ぎてしまったのですが、はたして「めぐんだ方がよかったのかな?」と考えてしまいました。

 じつはイタリア、ローマに行ったときもよく見かけました。いざり車に乗った両足の無いおじさんや、子供を抱えて座っているおばあさんなど。
「物乞い」なんですが、売店の売り子さんと話しをしたりして明るくて笑顔があるのです。きっといつも同じ場所にいるので顔なじみなんですね。しばらく見ているとお金をあげる人が結構いて、あとで知り合いのイタリア人に聞いたら
「ほんの少しのお金をあげれば食事ができるでしょ。もし誰も恵んであげないと何かしらの事件を起こすかもしれないからね」と言っていました。
う~む。何となく分かるんですがねぇ‥。

 さて、そのガードマンは2回ほど見かけていなくなりました。
すると、ちょっと前になんと馬車道駅にいました!!
 同じ格好で同じ正座スタイル。ちょっと遠かったので紙コップの中身は見えませんでした。私が歩きながら見ていると20代後半のにいさんが寄ってきて何か差し出していました。それは「たばこ1本」でした。
ガードマンは驚いていましたがそれを貰ってお礼を言っていました。(ちなみにそこは禁煙です)
私は「にいさん偉いっ!」となんか感動しちゃいました。良い・悪いじゃなくて、『ガードマンを見つけて何かしてあげよう』と思ったにいさんの心意気にです。
私はいつもと同じくただ、ただ前を通り過ぎただけでした。

ガードマンさんとにいさんに幸あれ!!

 300円の雑誌なら買えるんだけどね‥。

その後、横浜近辺では見かけませんでしたが渋谷の国連大学の前で同じスタイルでいるところを見かけてびっくりしました。

 なんか、未来の自分を見ているようでドキドキしました。

風来坊

 

 


 

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